テクノロジーを「食う」か「食われる」か、あなたはどうする?

      2017/02/15

最近では様々な気になる出来事がある。トランプ大統領就任による経済の行方や、Rマドリー相手に2得点決めた柴崎岳の海外移籍が実現するのか、バレンタイン商戦や、南シナ海問題やイギリスEU離脱など様々。

しかし、今回まずはじめに『アメリカのトラックドライバー』についてお話したい。なぜなら、彼らに何が起こっているかを理解する事で、次に世界で何が起こっていくのかというヒントに繋がるかもしれないからだ。

職を失うトラックドライバー

近年のとある調査によると、トラックドライバーとそれに関連する仕事に就く人の数が、それ以外の職に就く人の割合を超す州がアメリカ50州のうち29州にものぼるという統計がある。

アメリカには870万ものトラック運送業に関わる仕事があるとの統計もあり、その中でいくつかの仕事は高い学歴を必要とせず、年収約4万ドル以上になるため、多くの人々に魅力的に映っている。

日本にいると感覚的に理解が難しいかもしれないが、アメリカは多くの移民や低所得者層も多く、この種の仕事はいわゆる「誰にでも就ける可能性があり、現実的に手に届くアメリカンドリーム」である。

2015年5月6日、ネバダ州で初めてハイウェイを走る自動運転トラックとして登録されたDaimler(ドイツの自動車メーカー)のトラックがテスト走行ををした。

技術的にすごく難しいものではないらしく、問題は「いつこのシステムが実用化されるか」になっている。

このシステムが導入され、何百万ものトラックが走り始めた時、先に述べた運搬業に携わる人々はどうなるだろうか?トラックドライバーだけでなく、運送業に関わる職全てに影響が出る。

「産業革命」は見方がかわれば「経済災害」

例えば、100年前までは農業に関わる仕事に就いた人々は3人に一人の割合だったのが、今では1〜2%にまで下がっているのと同様に、労働者が減り仕事のあり方に大きな変化が起きる事になるであろう。

鍬を用いて地を耕し、手で種まきや脱穀機を使ったりと、人間の手によって行っていた仕事は機械に取って代わられた事により、工場や都会に新しい雇用が生まれていった。テクノロジーが一つの産業雇用を破壊する。その繰り返しなのです。

最近の日本の身近な例を見てみる

アメリカの話では現実味がないかもしれませんが、最近あった日本事例を上げてみてみましょう。

韓国の家電ブランドLGの洋服を掛けておくだけでシワやニオイを除去できるホームクリーニング機「Styler」という製品がTSUTAYA家電で取り扱いが開始されたというニュースを目にした方もいるでしょう。

photo: LG

価格は20万と高いのですが、スーツや学生服などを着る人が多い日本社会においては、値段やサイズ感が手頃になれば徐々に普及するマーケットは充分あると考えられます。

大きなマーケットではないにしろ、今までスーツや学生服をクリーニング店に出す人はやはり多いはずで、街のクリーニング店にとっても大きな収入源であったはずです。しかし、このような便利な物が入手出来れば、お店に出す機会は減るのは必須でしょう。

「産業がテクノロジーに食われる」

このような進化はもちろん素晴らしい事で、人々の生活を豊かにしてくれます。ネガティブに見るかポジティブに見るかは立ち位置により大きく変わってくるが、問題はその「テクノロジーの進化」スピードが以前より上がっている事により、新しい雇用を生み出すスピードに追いつかない可能性がある事だ。

指を加えて「何か新しい事」が生まれるのを待っているだけでは難しい世の中になりつつある。

10年後、消え行く職業と働き方革命。必要な事とは何か?
 今後10年のあいだに、様々なことが変化していくなかで働き方が大きく変わっていくことが予想されていま

以前こちらのコラムでも説明しましたが、NRIとオックスフォード大の研究者によると、日本ではおよそ50%の人々が20年以内にテクノロジーに職を取って変わられる可能性があると、述べられています。

“America first. America first”

先日も就任式演説にてこのように述べていたトランプ大統領。

「アメリカ人の雇用を守る」と公言していますが、守りたくてもその職業自体がなくなる事で新しく雇用を生み出す事が出来るのか。

もちろん大統領なので、回りに優秀な人が集まっていてそれを考慮していくのでしょうが、「守る」だけでなく生み出せるのかどうかはみものです。

「Web社会」においてはアメリカが圧倒的に強いため、どんどん新しいものを生み出す可能性は充分に秘めてはいますが。

あとがき

人ごとのようで人ごとではない内容ですが、歳を取れば取る程対応するのが難しくなってくるでしょう。

昨今はアメリカ、EUをみても変革と兆しが見られ何かが起こる可能性が徐々に高まってきましたが、凝り固まった頭で見るのではなく、柔軟な対応が出来るように準備しておく必要がありそうです。

 - Business, コラム